ボードゲーム再び!!

2020年1月7日にMediumへ投稿した記事を保管のためにこのブログへ再投稿しました。


最近は、小学校低学年になる息子の頭の体操を遊びながらできるようにと、家族でアナログのボードゲームなどをやりだした。私も子どもの頃にボードゲームで友人と楽しく遊んだ経験があることから、それなら私がゲームの進行役を努めれば家族全員で出来るだろうと考えた。実際にやってみると、子どもは低学年とは思えないほどゲームに勝つために必要なルールの解釈を良く覚えていて感心させられる。ついでに、私と妻もボケ予防の脳トレにちょうど良いので大変満足している。今回は、ボードゲーム購入までのいきさつをいろいろと記していく。

まずは私が2019年にボードゲームを購入しようと決めて最初に悩んだことは、どのボードゲームを選ぶかということだ。ボードゲームをする目的はあくまで子どもの頭の体操であり、ゲームで遊びながら楽しく時を過ごすということは2次的な条件である。ただし、あまりにも頭を使いすぎて「頭痛が痛い」などと言われるようでは長続きしないので、家族で楽しく過ごすことが出来るゲームもバランス良く購入していくことにした。

そうと決まれば、Youtubeにある膨大な数のボードゲームのレビューやプレイ動画を参照し、面白そうなものはネットでレビュー記事をググり、良ければAmazonの欲しいものリストに加えていく作業が毎日のように続いた。何しろボードゲームで遊ぶのは数十年ぶりのことなので今時のゲームは何が流行っているのかまるで分からない。調べてみるとどうやらドイツゲームというものがボードゲームの中では昔からの定番らしい。ドイツゲーム・・・おかしいな、全く記憶がない。「カタン」と「カルカソンヌ」が古典ゲームらしいのだが、プレイした記憶が全くない。よくよく調べてみたら、私は1980年代に70年代から80年代に発売されたゲームを友人と遊んでおり、90年代になるとほとんどゲームをしていなかったためその辺りのゲームを全く知らないことに気づいた。どれだけ、おじさんになってしまったのかと悲嘆に暮れる。アバロンヒルやGDWは倒産してしまったのだろうか・・・。

そんなこんなで、最終的に購入したのは「パンデミック:新たなる試練 日本語版」と「クランク! 日本語版」だ。

左)パンデミック 右)クランク!

パンデミックはボードに描かれた世界地図を舞台に、病原菌がエピデミックやアウトブレイクで世界中の都市に拡散していくのを防ぎながら4種類のワクチンを開発するゲームである。プレイヤーは敵対するのではなく協力してミッションを達成していく。このゲームも定番中の定番らしいのだが確かに良くできていて本当に面白い。ミッションクリアの難易度はギリギリ高めに設定されているため、上手く達成できる時もあれば失敗する時も多くリプレイ性が高いため何度でも遊べる。それから、何といってもゲーム中に全米ドラマの主人公になった気分で病原菌と戦っている雰囲気が存分に味わえる没入感が良い。ゲーム展開、ドラマ性、ゲーム参加への満足感、全てが揃っていて満点の出来だと思う。

それでは、小学校低学年の子どもにこのゲームができるだろうか。我が家では私がゲーム進行をし、子どもにはウイルスを治療することとカードを集めてワクチンを開発することが主な目的であることを教え、担当するキャラクターの固有のアクションをゲーム毎に説明し、ゲーム中はプレイヤーが実行する4つのアクションが正しく出来ているかチェックすることで子どもでも何なくプレイできている。例えば、移動に関する細かいルールなどは親が都度サポートし、子どもには状況の把握(何が問題なのか)と意思決定(どうするのか考え自分で決断させる)に集中できるよう配慮している。状況把握と意思決定が出来ているか確認する時には、「何がヤバそう?」「じゃ、どうする?」と質問し本人が考えていることを説明させている。これは、自分の意見をきちんと伝えるといった話し合いの練習や、説明責任の習慣付けにも役立つので、こういった遊びを利用して場数を踏ませてやりたいと考えている。他にも、ゲーム中に子どもが選択する行動は大局が見えていないことが多いが私は正解的なことは一切言わないように注意している。ゲームの中のキャラクターの行動は担当するプレイヤーが責任を持って決めるのであり他のプレイヤーが正解を知っているからと指図するべきではない。それをやってしまったら子どもはコマを操作するただの作業ロボットになってしまう。なので、子どもがあまりにもトンチンカンな行動をしようとしたときは、なぜそうするのかの説明を聞いてから、それをやったら状況がどうなるかを説明し、現在はどういう状況なのかを教えることで再度、自分で考え決断させるようにしている。正しい状況を把握できればそれに適した行動をある程度はするようになるので、どのような行動をするべきという指図は必要ない。イニシアティブはあくまで子どもに持たせるべきである。

パンデミックはデジタルゲームにもなっていてiOSのアプリとして販売されている。協力ゲームなのだが一人で4キャラクターを操作すればソロでも十分遊べる(ちなみに、ボードゲームの方も一人で4キャラ操作すればソロプレイ可)。画面が大きいiPadを持っているなら是非ともプレイしてみて欲しい。iPhoneでも遊べないことはないが画面が小さいのでプレイ環境はあまり良くないと思う。

一方のクランク!は、プレイヤーはダンジョンに潜りドラゴンが集めたお宝を盗んで無事に地上に戻ることができるかを競うゲームになる。ボード上にはスゴロクのようなマップが描かれているのだが、移動はダイス(サイコロ)ではなく手持ちのアクションカードを使う。ゲーム中に200枚程度あるアクションカードを次々と購入して自分の手札を強化していきながら、そのカードの効果を利用して移動や戦闘、買い物をしていく。カードの中にはクランク(騒音)を出すものがあり、音を出してしまうと騒音コマをドラゴンの巾着袋に入れなければならない。そして、ドラゴンの炎のブレスが炸裂するとその巾着袋から規定数のコマを取り出し、それが自分の色のコマならダメージを受けてライフが減るというゲームシステムになっている。ライフがゼロになるまでに地上に戻れるのか。このバックドローと言われる「袋からコマを取り出す」行為がスリル満点でハラハラドキドキ感が味わえてとても面白い。案の定、子どもも大好きなようで「何やりたい?」と聞くと必ず「クランク!」と言うほどお気に入りのようだ。このゲームはどちらかというと家族で楽しく過ごすことを目的として購入したので、これは子どもが絶対に喜ぶだろうと予想したのが的中して大変嬉しい。もちろん大人も十分に楽しめるのでおすすめできるゲームだ。

さて、今回ボードゲームを購入してみて、未だにこういったアナログゲームがデジタルゲーム全盛の時代に絶滅していなかったことに驚いた。同時に生き残ってくれたおかげで我が家でも家族全員で一緒に遊ぶ機会が増えた。デジタルゲームはほとんどやらない妻でもボードゲームは参加してくれるので、妻なりに何か魅力があるのだろう。アナログのボードゲームは遊びを通して頭の体操にも利用でき、家族団らんで楽しく時を過ごすこともできる。私自身は子どもの頃にボードゲームへ誘ってくれた友人に改めて感謝している。私が子どもの頃にボードゲームで楽しんだ感覚を今、自分の子どもと一緒に共有することができるのだから。


このストーリーを読んでボードゲームに興味が出た方がいらっしゃいましたら是非とも挑戦してみてください。アナログゲームゆえにプレイ中のルール忘れなどがよく発生しますが、家族で遊ぶ場合はあまり気にせず皆で楽しむことを優先しましょう。何度かプレイしているとだんだん慣れてきます。私も最初からミスなく完璧にプレイできたことはまずありません。どうぞ、家族との楽しい時間を過ごしてください。

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