小規模部隊の運用を考察

こちらは私が運営していたゲームブログ「真夜中のほうれん荘」の過去記事を公開状態で保管するために再投稿したものです。



2008.02.28  小規模部隊の運用を考察 - SIM(X3:Reunion)


規模の大きくなった貿易網を海賊や敵の勢力から守るために、少しずつ軍事力を強化し艦隊を構築していこうと思います。
とは言うものの、序盤は資金も少なく大型艦を購入する名声もないので、まずは手に入る兵器を使って戦力を作っていきます。

今回は"Argon Centaur"(M6)を主軸にM3数機程度で構成される小規模な緊急即応部隊を編成してみました。

この編成はUT船を襲撃してくる海賊集団や敵の小部隊との戦闘を想定したもので、敵の部隊は戦闘機型宇宙船のM3/M4/M5とその支援艦となるM6で編成されているものとします。


部隊の構成
1*M6 コルベット級艦船の"Argon Centaur"(M6)
3*M3 重戦闘機型の"Argon Nova"(M3)

"Argon Centaur"(M6)
武装は前面に砲門が8門(同時発射型)、左右・後部に砲門が各1門づつ装備されているが艦の上下部分が死角となる。


"Argon Nova"(M3)
武装は前面に砲門が8門(同時発射型)、後部に砲門を1門装備。



部隊の即応能力
部隊の全ての宇宙船にジャンプドライブと燃料となるエネルギーセルを搭載し、UT船からの救援コールの受信時に、最短時間で現地へ展開できるようにします。



ジャンプドライブを使った緊急即応航法
"Argon Centaur"(M6)が"Argon Prime"からX3ユニバースの最も遠い星系へジャンプするのに必要な燃料(エネルギーセル)の量は最大240(往復480)ユニットです。
ちなみに、貨物室にはエネルギーセルを約1000ユニット積めます。

重戦闘機タイプの"Argon Nova"(M3)だと同じ距離を120(往復240)ユニットの燃料でジャンプできます。
しかしながら、"Argon Nova"(M3)の貨物室の空きは180程度しかないため戻ってこられません。

そこで、積載量の多い"Argon Centaur"(M6)に余分な燃料を積ませる事で補給艦の役割を兼任させ、ジャンプ後または戦闘後に、各戦闘機へ燃料を再補給することで拠点へ帰還できるようにします。

恒星間ジャンプ後の宇宙空間における燃料補給方法
1)"Argon Centaur"(M6)(補給艦)に貨物交換を可能にする"Transporter Device"のextension(船パーツ)を装備しておく
2)"Argon Centaur"(M6)に目一杯、燃料(エネルギーセル)を積載しておく
3)プレイヤーは"Argon Centaur"(M6)に乗艦する
3)燃料補給時に"Argon Centaur"(M6)から戦闘機をターゲットし接近する
4)キーボードの「Enter」キーを押下し、メニューを表示する
5)「Target」-「TransferFreight」を選んで貨物交換画面を表示する
6)"Argon Centaur"(M6)から戦闘機の貨物室へエネルギーセルを移動させる
  (貿易の時と同じようにエネルギーセルを選択し、カーソルキー(左右)を押して量を調整する)

"Transporter Device"は"Cloud Base South West"の"GonerTemple"に約56Kcrで売ってます。
プレイヤーが戦闘機(補給を受ける側)に乗っていると、補給艦から他のオートパイロットの戦闘機へ燃料を移す操作が出来ません。
この場合は、"Transporter Device"を使って補給艦に一時的に乗り移る必要があるでしょう。
"Transporter Device"は貨物の詰め替え以外にも、プレイヤーキャラを別の宇宙船へ転送することが出来るようになるので非常に便利です。
しかし、装置が片側の船にしか搭載されていないと戻ってくることが出来ないので注意が必要です。


部隊の戦術
編成された部隊の行動手順と戦法を考えてみます。

作戦行動の流れ
1)自軍拠点で待機
2)UT船からの救援コールの受信
3)メッセージログを確認し、セクターと敵勢力を確認
4)部隊の宇宙船全てに個別でジャンプ命令を設定する
  (Broadcast命令で一斉にジャンプさせる項目がないため)
5)現地到着後、直ちに接敵し戦闘を開始する
6)戦闘終了後、M6から各M3へ帰還用の燃料を補給する
7)自軍拠点へ帰還し、修理・補充を行う
8)1の状態へ戻る

次に、戦闘時に取るべき戦法を、戦闘中に”プレイヤーは艦船に乗るべきか戦闘機に乗るべきか?”について合わせて考慮し、それぞれの特徴を上げてみます。

艦船に乗った場合の戦闘方法は、以下の3つの方法が考えられます。
1)オートパイロットの戦闘機群に何を攻撃するかを逐次指示しながら、攻撃力の最も高い艦船の主砲とミサイルで火力支援を行う
2)攻撃力の最も高い艦船の主砲とミサイルで主攻撃を行い、オートパイロットの戦闘機には艦船の護衛を指示する
3)全機を持って積極的に攻撃する

また、戦闘機に乗った場合の戦闘方法は、以下の3つの方法が考えられます。
4)残りの戦闘機を自機の護衛モードに設定し、艦船と自機で積極的に攻撃する
5)残りの戦闘機を艦船の護衛モードに設定し、艦船と自機で積極的に攻撃する
6)全機を持って積極的に攻撃する

どれが良いのかは状況により変わりますが、プレイヤーが艦船に乗り込んだ場合は指揮統制に専念することが出来るので、大規模な艦隊になるほど戦闘効率が高くなると思われます。
しかし、オートパイロットによる自動戦闘の効率が思った以上に悪い場合は、プレイヤー自らが戦闘機に乗って撃墜していく方が戦闘効率が高くなるかもしれません。

今回想定している敵は移動速度の速い戦闘機型の部隊なので、1)又は6)の戦法を採用し、実戦で使ってみることにします。


部隊のコスト
部隊編成時にかかった費用と維持費を算出し、どのくらいの運用コストがかかるのかを調べてみました。

まずは、各宇宙船の装備と費用を算出し、その後に部隊全体の費用を算出します。

M3の装備と費用


M6の装備と費用


部隊編成時にかかった費用


これらのデータから、編成時には約21Mcrの費用がかかることが分かります。
資金が足りない場合はM6の代わりに積載量の多いTS船を用意し、燃料補給機として運用する方法も考えられます。
この場合、TS船の購入費用は約1.2Mcrなので、合計約10Mcrで部隊を編成できます。

部隊のランニングコスト
1回の出撃にかかるコストは以下の通りです。

燃料(エネルギーセル)の最大値
"Argon Centaur"(M6)
 自分の船用に往復480ユニット
 M3への補給用に1機毎120ユニット(3機:計360ユニット)
"Argon Nova"(M3)
 片道分120ユニット
"Argon Nova"(M3)
 片道分120ユニット
"Argon Nova"(M3)
 片道分120ユニット
-----------------------------------------------------------
合計 1200ユニット@16cr(エネルギーセルの相場)=19,200cr

その他のコスト
・ミサイル補充費用
・機体修理または新機補充費用

このことから、最も遠い星系へ出撃した場合、1回の出撃で燃料代だけでも19Kcrかかることが分かります。

”Police Licenses”を取得して賞金を稼いでいる場合でも、M4クラスで1機に付き1000crの報奨金しか貰えないことから、20機以上の敵が出現したエリアへ出撃しないと赤字になります。

実際には4~5機程度の海賊団か10機程度のXenon部隊に対して出撃することになると思うので、頻繁に敵が出現するエリアには艦船タイプの宇宙船を配備して、星系パトロールをさせた方が良いかもしれません。


小規模即応部隊の問題点
今回編成した部隊の運用上の気になる点を上げてみます。

1)全ての宇宙船にジャンプドライブと燃料を搭載するため、部隊の編成・補充時に手間と費用がかかる
 ほぼ消耗品扱いになるM3にもジャンプドライブを装備しなければならないので、機体を調達する際に手間がかかり面倒です。
 また、M3に燃料を積まなければならない分、ミサイルを積む余裕が無くなり火力が落ちます。

2)出動の際に部隊の宇宙船全てに個別でジャンプ命令を設定しなければならない
 Broadcast命令で一斉にジャンプさせる項目が無いので、操作が激しく面倒です。

3)戦闘中にプレイヤーがM3に乗っている場合は、部隊に命令を与えるのが大変
 速度の速いM3でドックファイトをしながら、他のM3やM6へ命令を逐次与えるのは正直厳しいです。
 艦船に搭乗しセクターマップ経由で命令を与えながら、時折支援射撃を行う方が楽で良いと思います。

4)出撃ごとのランニングコストが高く戦闘で元が取れない
 軍事関連は金がかかるものなので、貿易でひたすら軍資金を稼ぐほかなさそうです。



comment
haruki, 2008/02/28 16:09
自分はTL船(Split Elephant)に戦闘機を14機搭載して母艦にしています。Anarkis Carrier Commands という空母スクリプトで一括発進・攻撃・防御・一括ドック・自動制御して、Player Response Fleetsという警備スクリプトで貨物船などが攻撃された場合すぐにジャンプして敵を殲滅するよう設定してます。TLは高いですけどEnergy Cellを何万も詰めるし、武器・シールドなども大量に運べますよ^^Anarkisだと武装変更・燃料補給なども一括で出来ます。 

TL自体は戦闘用ではないのが難点ですね(汗)母艦が攻撃されたら、さっさと逃げるしかないです(笑)
隆之介, 2008/02/28 22:07
TL船を使った運用は次の記事で書こうかと思ってました・・・(にやり
TL船は船内にTS船を収納できないのが色々と不便ですね。
MODやスクリプトは一通り遊んだ後に組み込もうかと考えてましたが、やはり便利なものはどんどん組み込んでいった方がいいかなぁ・・・。
haruki, 2008/03/08 05:13
あ、後、Navigationコマンドで戦闘機に"Follow me..."を命令しておけば自機がジャンプした際、エネルギーが足りていればついて来てくれますよ^^

MOD・スクリプトはそうですね、ゲームで駆逐艦隊・空母艦隊・コンプレックス複数・金500Mぐらいになってから組み込めばいいのではないでしょうか。Carrierスクリプト、Groupスクリプト、2.5パッチ、Bonus Pack3.1.0.7 はかなり役に立ちますよ!一通り遊び終えたら80セクター、宇宙船100機、新コマンド、新ストーリー、などなどがパンパンに詰まったXtended Modがおすすめですね。Xtendedを導入した場合ゲームは再スタートする事になるのですが2回目はわりと早くお金が貯まるもんです
隆之介, 2008/03/08 23:53
素の状態(Ver2.5のVanilla)だと"Follow me..."を設定しておいてもジャンプで追従しないようです。

まとめを書きながら、ようやくX3の遊び方が分かってきたので、もう一度最初からプレイしてみようかと考えてました。
オススメされたBonus PackやXtended Modなども落としたので、ちょうどキリも良いので再スタートしようかな。

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